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    *Hello Nico Another World

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2011.09.24

■バートン・フィンク [映画]

バートン・フィンク
バートン・フィンク』(1992)アメリカ
 監督・脚本:ジョエル・コーエン 製作・脚本:イーサン・コーエン
 出演:ジョン・タトゥーロ ジョン・グッドマン スティーヴ・ブシェミ

ニューヨークで劇作家として評価されたバートン・フィンクは、ハリウッドに招かれ、レスリング映画の脚本を依頼される。
滞在先のホテルでタイプライターを前にするが、スランプに陥り、奇怪な幻想を見る。
隣室のチャーリー・メドウズと知り合い、アドバイスを受け、小説家メイヒューに会う。やがて彼の秘書オードリーと親密になり…スリラー/ドラマ

町山氏によれば、前作『ミラーズ・クロッシング』の脚本を書けずに苦しんだ経験を元に作った映画だそうで、“狂人ムント”より託されたのは、ゴーストライターの頭なのだそうだ。
それを手に入れた途端、傑作が誕生する。
まさに作家の悪夢だからこそ、共感し、平山氏が好きな映画として挙げたのではないだろうか。

人によって解釈が違う映画、つまりストレートな表現では無い。かと言って、難解という訳では無い。
私の苦手なフィーリング世界タイプ。ホドロフスキーとかリンチとか、考えても考えても監督の意図とは違っていると思い、すっきりとした結論が出ず、堂々巡りで疲れる。
平山氏によると最初は「えーっ」と思っても、何度も観るうちに印象が変わり、好きになるのだそうだ。
何度も観る事は無いな…

良かったのはメドウズと共に炎が燃え上がるシーン、オカルトっぽくてかっこ良かった。
どこからバートンの空想なのかな? って真剣に考えてはいけない映画だと思う。この映画すべてがフィクション=創作だから。

2011.09.23

■ファーゴ [映画]

ファーゴ
ファーゴ』(1996)アメリカ
 監督・脚本:ジョエル・コーエン 製作・脚本:イーサン・コーエン
 出演:ウィリアム・H・メイシー スティーヴ・ブシェミ
    ピーター・ストーメア

カーディーラーのジェリーは金持ちの義父から身代金をせしめようと、妻ジーンの偽装誘拐を企む。
従業員から紹介されたカールとグリムスラッドの二人組と打ち合わせをするが、話が違うと詰め寄られる。
とりあえず車を与え、まんまと妻を連れ去ってもらい、義父には警察に通報しないよう釘を刺す。
計画は予定通り進んでいるかと思えたが、二人組は衝動的に警官を殺してしまい、たまたま通りかかった車のドライバー達も射殺してしまう。次々と起こる事態に収拾がつかなくなり…サスペンス/ミステリー

この映画は以前観ているので、鑑賞2回目。
TVドラマ『ER』でモーゲンスタン部長役、スコットランド出身という設定でスカート姿を笑われるシーンが印象的なメイシーが出演していたので、印象に残っている。彼はマヌケな役がよく似合う。

そして、ブシェミとストーメアも味のある凸凹コンビで、登場した時点で、こりゃダメだなと予想させる。
最初から揉め、この先の展開を予見させる出逢いとなっている。ゴロゴロと転がっていく様は『シンプルプラン』に通ずるモノがあるのでは。

しかし、予想外だったのは、切れ者の警察署長は妊婦。
相棒の足を機械にぐいぐい押し込む陰惨さ。
そして、「これは実話だ」が嘘であった事(←詳細は『ラジオデイズ』の町山氏解説を要視聴)。

やぁ、個性的で良いキャスティングだ。ありきたりなパターンでは無い、独特な雰囲気の映画を作るからこそ<コーエン兄弟>という“くくり”があるのであろう。
とは言え、『ビッグ・リボウスキ』も変わってはいたけれどがっかりした、『ノーカントリー』に期待する。

2011.05.04

■チェーン リアクション [映画] #2

チェーン リアクション ←クリックで拡大
チェーン・リアクション』(1980)オーストラリア
 監督・脚本:イアン・バリー 撮影:ラッセル・ボイド 
 出演:スティーヴ・ビズレー ヒュー・キース・バーン

休暇中にパラダイス谷へやって来たカー・レーサーのラリーと看護婦のカーメル夫妻。
途中、倒れている男性を発見し別荘に運ぶが、記憶を失っていた。ラリーは彼の身元を調べる為、ふもとの集落へ向かう。だが、不審な男達に襲われたうえに、警察に拘留される。 留置場で知り合った男に西部原子力永久廃棄処理公団“ウオルド”の事故隠蔽を知らされる…サスペンス/アクション

再びDVDさえ出ていない、日本で無名のB級映画『チェーン リアクション』、福島の原発事故を予感させる映画である。
この映画は地震によってパイプが破損、放射性廃棄物による汚染水が大量に流出し、それを浴びた科学者ハインリックは死の淵をさまよいながら、市民への警告の為に逃走。
彼を助けた夫婦が偶然に巻き込まれ、巨大組織“WALD”へ果敢に立ち向かう。

何度見ても好きだな~heart01

私がアメリカ映画だと勘違いしていたのが何となく分かった、ビル群をニューヨークと思い込んでいたのだ。エンドロールを見たら、シドニーと書いてある。
パンフレットを探しても出てこないので、たぶん実家にあるのであろう。この頃好きだった映画は『アルタード・ステーツ/未知への挑戦 』『ニューヨーク1997』と、やはりB級路線。

239、プルートの部下がやって来るよ。
核汚染の連鎖反応は、まず水が汚染され、草、牛、ミルク、そして人間…まさにチェルノブイリ(lll゚Д゚)

今になって見ると、グレイ達が防護服を着ていない等不自然な部分もあるけれど、真剣に作ったのが伝わってくる。
当時はオープニングの公団を遠巻きに撮影する風景から不穏さにドキドキ。当時、ジョン・カーペンター監督の映画が好きだったので、何となく共通する物を感じていた。
カーチェイスもハラハラするし、クラフトワークっぽいテクノポップもSF的として捉えていた。
しかし現実味を帯びる今、TVで白装束を見ると、どうしてもこの架空の映画がダブる…

一刻も早い終息を願ってますweep

2011.02.19

■冷たい熱帯魚 [映画]

冷たい熱帯魚
冷たい熱帯魚』(2010)日本
監督:園子温 脚本:園子温・高橋ヨシキ
出演: 吹越満 でんでん 黒沢あすか、他

静岡で小さな熱帯魚店を営む社本。
反抗的な娘の万引きをきっかけに村田という明朗な男と出会う。彼は“アマゾンゴールド”という大きな熱帯魚店を経営し、娘を預かると申し出る。
言葉巧みに事業のパートナーとして社本を引き入れるが、それは惨劇の幕開けであった…サスペンス/スリラー/ホラー

若き上司から教えてもらった『冷たい熱帯魚』、まさにツボ(笑)でも、どうして私の趣味を知ってるんだ?

鬼畜系エログロゴアムービー♪
日本のスプラッターにしては珍しく生々しく、救いの無い内容にも関わらず、明るい雰囲気が散見できるので観賞後の余韻はそれほど重くは無い。
フランスや韓国、スペインのホラー映画は終始暗い、アメリカの『ザ・フィースト』シリーズは能天気だった、日本のホラーはファンタジーにしたがる。
しかし、この映画は実際におきた事件をモチーフに描かれている事を考えるとゾッとする“ボディは透明”。
そして映画館は満員、女性も多くて驚いた。みんな趣味悪いよ(@Д@;

つつましく暮らす社本だったが、家庭内は冷え切っていた。再婚した妻・妙子と折り合いが悪い娘・美津子、万引き事件を穏便に収めてくれた人当たりのいい中年男・村田に二人は魅了されてゆく。
飴と鞭を使い分けて翻弄する村田の言いなりとなり、罪悪感にさいなまれながら恐るべき犯罪に手を貸す社本。温和だった社本は次第に追い詰められ壊れてゆく。

日本人だからこそ共感できる巧みな脚本、伏線を張って印象付ける心理描写に納得がいく。

ふて腐れた娘を一喝してみたくはないか? ふてぶてしい女房を服従させたくはないか? 冴えないサラリーマンの気持ちを代弁するかのような典型的日本人像・社本。いつか、爆発してみたくなはないか? いや、心の中ではもうたがが外れているのかもしれない。
しかし、違う自分になったとしても、周囲が受け入れてくれるとは限らない…

そもそも、娘の意向も聞かずに再婚するとはいかがなものか。

どこかで見た事があるチラシと思ったらタイの映画『レベル・サーティーン』に似てる。
元ワハハ本舗の吹越満は『幽霊マンション』のように、一癖ある役が似合う。
怪演と言ったら『ブルー・ベルベット』のデニス・ホッパー、でんでんもホッとする風貌に異様な行動のアンバランスが良い、名ゼリフは「社本君、ちょっと痛い」。
小悪魔的でありながらも、人に依存しなければ生きていけない愛子(黒沢あすか)が良かった。特に俯瞰撮影された山中の揺れる車体後部に座る姿が印象的。

2010.05.07

■シャッター アイランド [映画館]

SHUTTER ISLAND
シャッター アイランド』(2009)アメリカ
監督:マーティン・スコセッシ 原作:デニス・ルヘイン
脚本:レータ・カログリディス 出演 レオナルド・ディカプリオ

連邦保安官のテディとチャック。
犯罪を犯した者のみを収容している精神病院が建つ絶海の孤島で起きた入院患者の失踪事件を調べにフェリーに乗ってやって来た。
船酔いに苦しみ頭痛を訴えるテディに、院長がアスピリンを与える。空模様も怪しくなり、一向に捜査は進展せず、トラウマを抱えたテディは幻覚に悩まされる。
実はテディには別の目的もあり、妻を殺した犯人もここに収容されているのではないかと密かに疑っていたのだった…ミステリー/サスペンス

私は映画を観る前になるべく情報を入れないように、事前にチラシは読まず、HPにも行かず、感想も見ないよう注意している。

まずは、この映画は始まる前に日本独自なのだろう解説と注意が入る。
「よく注意して見てください」とか「結末を話してはいけない」とか…身構えてしまい素直に見る事ができず、あらかじめ先入観を持ってしまった為、すぐに結末が分かってしまった。

だって、島に上陸して…
ネタバレ
それ以降の辛い事って言ったらないわー、思わせぶりなだけで面白く無~い。名作『タクシー・ドライバー』を生んだ巨匠スコセッシ監督の映画だと言うのに…残念だわ。
最初から最後まで陰鬱、私にとってとても評価の低い『シークレット・ウインドウ』や『ナンバー23』と同等レベル、有名俳優を使っておきながら脚本のひねりがお粗末パターン。

しかし、現実と虚構があいまいとなる幻想的な演出は『ジェイコブズ・ラダー』や『パラダイム』のように不気味で心地良く、そして美しかった。
まぁ、結局は罪悪感に苛まれる一生ですよ、原因が帰って来る事は無いのだから直る見込み無し。あの世で会いましょう♪

それにしても、私がディカプリオを観たのは『ギルバート・グレイプ』以来、子供から一気にオヤヂになりましたね!?

2010.04.27

■ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女 [映画]

Män som hatar kvinnor
ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』(2009)
 スウェーデン/デンマーク/ドイツ

元ジャーナリストのミカエルは大富豪のヴァンゲル氏に行方不明となった姪ハリエットの調査を依頼される。
ヴァンゲル一族が住む孤島を訪れたミカエルは、警備会社の調査員リスベットと共に、ハリエットが残した約40年前の痕跡を捜し求める…ミステリー/サスペンス

以前に観たので記憶が薄れていたが、だいたい思い出したので感想を書く事にした。
過激なバイオレンス部分は印象的ではあるが、ストーリーは忘れてしまう程度の映画だった。
原作本は著者の死後に大ヒットしたようであり、<R15>とあって一般向きでは無いのだが、果たして映画はどれほどヒットしたのであろうか?

過激な映画は好きである、刺激が強い方が眠くならなくて助かる。
だから、リスベットが報復をした時はとても痛快で、強く印象に残っている。

しかし…この映画はわざとらしい。

あまりに作られた設定にうんざり。
逆境の中年男が一発逆転(シルベスター・スタローンの映画みたい)、心に傷を持つ女(庇護欲でしょうか)、自分を見つめる同世代の女が居ながら若い女とねんごろになる中年男(いつも抱いている夢ですか)、孤島に住む金持ち一族の秘密(ゴシック系にありがち、貧乏人のひがみかな)、天才ハッカー(『トランスフォーマー』よりはマシだけど、ありきたりでしょ)等々…中年男の願望を詰め込んだ妄想映画と言った感、うがった見方をするへそ曲がりでゴメンね[´・_・`]

北欧製とあってすごく期待していたのに、ハリウッド映画を暗く刺激的にしただけという印象で、個性や目新しさを感じられず残念。過激なイギリス映画と言った雰囲気かな、ホラー慣れしている私にはイマイチだったわヽ[´ー`]ノ

それにしても、予告で使われていたEraAmeno」は映画と全然関係無いのね[Θ_Θ]

2009.11.10

■死の十字路 [映画]

死の十字路
死の十字路』(1956)日本
 監督:井上梅次  原作:江戸川乱歩
 出演:三国連太郎 新珠三千代 山岡久乃

石材会社の社長・伊勢は、愛人である秘書・晴美のアパートでくつろいでいた。
そこへ、宗教にのめり込む伊勢の妻・友子は神のお告げだとして、晴美を殺そうとアパートへ乗り込んで来た。 もみ合いになった末、伊勢は友子を誤って殺してしまう。
今の生活を失いたく無い二人は画策し、友子の死体を車のトランクに載せて証拠隠滅を図るが、運悪く別の死体が後部座席にあるのに気が付く…サスペンス/ドラマ

大乱歩展』で2日間に限り上映された『死の十字路』の感想を書く為に調べていたら、DVD化されておらず、ビデオも流通していないことを知り、思いもよらず貴重な映画を観たのであった。

モノクロの趣のある雰囲気で、出演者が皆端整で美しく見える。若き三国連太郎はハンサムだったのだな~ 威厳もあるが軽いイメージも持ち合わせていて、とてもハマリ役だと感じた。
そう、主人公の伊勢は迂闊な人間だ。
証拠である脅迫状もあるし、靴も脱がずに押し入って来た人間がナイフを振りかざしたのだから、どう考えても正当防衛。社会的制裁を恐れているのかもしれないが(会社の評判とか)、それでも救急車を呼ぶべきだった。
それを怠ったばかりにあんな事やこんな事が起き、散々な目に遭う。
嘘が嘘を呼ぶというが、まさにそんなお話。

最初から救急車を呼べば良いのにと思っても、そんな事をしたら話がこれで終わってしまう。やってはいけない事をするからこそ、スリルを感じ、ドラマが生まれる。

サスペンスとしては予想外の展開が続き、リアリティを追求しなければ楽しめる内容で、要はよろめきドラマ。二人は最初から“不貞”という背徳の罪を背負っているのだ。
そんな二人に明るい未来はあるのだろうか…メロドラマとして堪能できるロマンチスト向きの映画と言えるのではないだろうか。

それと、白い犬を連れた男がバーを訪れるなんて…そんな偶然は現実世界にはあり得ないでしょう。ミステリーファンにはとってはツッコミどころのある、エレガントでノスタルジックな映画と言えよう。
私としては、“木造の新宿駅”には驚いた!

2009.11.02

■母なる証明 [映画]

MOTHER
母なる証明』(2009)韓国
 監督・原案・脚本:ポン・ジュノ 出演:キム・ヘジャ

つぶらな瞳を持ち、知能に障害がある青年トジュン。天真爛漫で純真無垢だが、ちょっとした言葉でムキになるところがたまにキズ。友人ジンテに約束をすっぽかされ、酔いつぶれてしまったあくる日、彼は女子高生殺しの犯人として逮捕されてしまった。
トジュンの無実を信じる母は真犯人を探す為、奔走する…ミステリー/ドラマ

私も遅ればせながらの韓流ブーム…とは言っても、恋愛ドラマでは無くホラーやサスペンスなどのバイオレンス系専門、特にグロさが魅力。
チェイサー』がかなり面白かったので、その後『セブンデイズ』『殺人の追憶』などを鑑賞済み。
とは言っても俳優の事は全く分からないので、『グエムル』が面白かったので同じ監督なら大丈夫だろうと思い、雨の中シネ・スイッチ銀座に初めて訪れた。

意外なオープニングで、草原でおばさんが一人クネクネと踊っている…デヴィッド・リンチかよと思わずツッコミ。
本編もずっと<おばさん=トジュンの母>が中心の“サスペンス・ドラマ”だった。
日本のTVドラマのようなお気楽な内容では無いのだが、ストーリーの先読みができる分“人間ドラマ”に近く、息子を取り戻す為、ひたすら小さな田舎町を駆け回る母の姿を追う映画だった。

そう、息子の無実を信じてというより、息子を失う事を恐れて…今まで一心同体で支えあって生きて来たのに、ある日突然息子が側から居なくなったが為にバランスが崩れ、それを必死に立て直そうとする母のドキュメンタリー。母の愛は盲目だ。
だが、いずれにせよ息子は独立するものぞ。そんな事を描いた映画だと思う。
しかし彼のような性格では、この先何度もトラブルに巻き込まれるのは目に見えている。その度に、彼女は金と鍼にたよる人生を送るのか…

演技は素晴らしいし、韓国映画らしくタダでは終わらぬ展開も良いのだが、刺激的な映画を好む私にはかなり物足りなさを感じた。
だいたい警察の捜査がずさんだし、韓国では裁判という物は無いのかね? 
面白かったのは遊園地でジンテが暴れてる所ぐらい、とにかくドス黒い映画好きな私には明るい雰囲気で終わるエンディングが馴染めない。

とは言え、グロさも無いし、よくできた内容だから、サスペンス好きの幅広い年代の方が楽しく鑑賞できるかもしれない。

2009.09.23

■サブウェイ・パニック [映画]


サブウェイ・パニック / The Taking of Pelham One Two Three』

(1974)アメリカ
 監督:ジョセフ・サージェント 原作:ジョン・ゴーディ
 出演:ウォルター・マッソー ロバート・ショウ

世界最大のニューヨーク地下鉄、ぺラム123号を4人組に乗っ取り、乗客17人と車掌を人質に1時間以内に100万ドルを用意するよう要求した。
金を払うべきか思案する市長、運行の妨げになると憤る地下鉄職員、犯人との交渉にあたった地下鉄公安局警部補ガーバーは金の到着まで何とか時間を稼ぎ、犯人を追い求める…サスペンス

ジョン・ゴーディ原作の『サブウェイ・パニック』の初映画化、『サブウェイ123 激突』のリメイク元も観てみた。
35年も前の作品と比較する事はできないが、緩慢な印象で緊張感があまり伝わって来ない。主演のガーバーがウォルター・マッソーという中堅どころで信用できるボスのイメージはあるが、朴訥でシャープさが感じられない。それは、犯人のMr.Blue(ライダー)の非情さと対比させる為に必要なキャスティングだったのかも。
言ってみれば70年代に真面目に作られた、安心して観る事ができるタイプの佳作なクライム・サスペンスである(当時はパニック扱いだったみたいだが)。



この映画を観てつくづく思ったのだが、本当に音楽は映画を盛り上げる為に必要な小道具なのだなぁと。お金のシーンでしか音楽が流れず、緊張感が必要なのはそこだけなのか?!



笑ってしまうシーンもあった(苦笑では無く、息抜き)。
日本人達が英語で喋るシーン、市長が金を払うかどうか悩んでいる時の助言は何かな~と思っていたら、脱力。それと、最後まで寝ていたアル中女ね。


息詰まるシーンは乗車していた警官をライダーが突き止めるシーン。
電車内に取り残された乗客達の未来。そして、最後にたどり着いた部屋。

実は後で気づいた。私はこの映画をずっと以前に観ていて、ところどころ記憶に残っていたのだ。

特に最後のシーンをずっと待っていた。一度観たら記憶に残るであろう、あの表情である。

2009.09.22

■サブウェイ123 激突 [映画]

THE TAKING OF PELHAM 1 2 3
サブウェイ123 激突』(2009)アメリカ
 監督:トニー・スコット 原作:ジョン・ゴーディ
 出演: デンゼル・ワシントン ジョン・トラヴォルタ

ニューヨーク地下鉄職員のガーバーは不正を疑われ、運行司令室に左遷させられていた。 ぺラム発1時23分の列車が突然停止、一両だけが切り離され取り残されたのを不審に思い、無線で呼びかける。 その声に答えたのはライダーと名乗る謎の男、彼は乗客を人質に1,000万ドルを1時間以内に身代金を渡すよう要求、手はじめに殺されたのは運転士…サスペンス/ミステリー

サブウェイ・パニック』(1974)のリメイク。
一般人がたまたま話したが為事件に巻き込まれ、犯人との息詰まる攻防を描いた映画と言えば『フォーン・ブース』を思い出す。
『サブウェイ123』の方はスタイリッシュで、更に迫力を増すシーンや様々なエピソードを盛り込んでいる(金がかかっている)。

デンゼル・ワシントンは『デジャヴ』とはまた違ったイメージで切れ者だが初老の情けない男を演じ、ジョン・トラヴォルタは相変わらず知的なチンピラ役で怪演(未だ『サタデー・ナイト・フィーバー』は未見)。彼らが出演しているなら、単純なサスペンスで済まされるわけがない。

ガーバーの不正の話はストーリーに関係無いと思わせるけれど、主人公を聖人では無く、過ちも犯す一般人と印象付ける為に必要だったのかも。そして、本当にワイロを受け取ったのかどうかも緊張感を高める為に効果的だった。
ネタバレ

金の受け渡しの為に駅へ急ぐ、警官達もスリル満点、圧倒的な迫力だった。

犯人特定のヒントでもあった「ケツのモデルとアイスランド」は、市民が選んだニューヨーク市長の尊厳を取り戻させたストーリー展開に好感を持てた。

私はもっとビリビリとした刺激のある映画の方が好きなので、感想としては無難にまとめた一般向きの佳作ドラマだったと思う。

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