2008.11.27

■高階良子 4 [レトロ漫画]

パンドラの秘密
高階 良子/著『パンドラの秘密』(1980)PRINCESS COMICS 秋田書店

パンドラの箱
マジシャン・葵昌吾の助手・由貴が持つボックスパズルの中には彼女の思い出が入っている。それは彼女の“パンドラの箱”、開けると後悔する事になると昌吾が言う…サスペンス
ネアク婦人
竜神氏の遺産
友人と信州S湖畔へ旅行に来た冴子、竜神家の後継者であると告げられるが夢であった。しかし自宅へ戻る途中、何者かに命を狙われる…サスペンス
ふしぎな国の黒兎

作者が違うというだけで、人気に雲泥の差がある同タイトル。
片や絶版で皆が探し回っている美内すずえの『パンドラの秘密』。70年代の少女達に強い印象を残し、記憶に深い刻みを付けた。
そして今でも流通し、入手が容易な高階良子の『パンドラの箱』。
何故、同じタイトルを付けてしまったんだろうか(~_~;)
高階良子は好みの漫画家ではあるが、私が読んでいたのは講談社「月刊なかよし」。それ以前の若木書房は知らないし、それ以降の秋田書店「プリンセス」「ボニータ」に掲載されていた事も知らなかった。かなり漫画家歴が長い方だったのね。

う~ん、表題作「パンドラの秘密」は主人公の由貴に同情できないし、昌吾に共感もできない。ストーリーの先が読めてありきたり、こういう終わり方じゃない方が怖くて良かったのに、残念。
むしろ「竜神氏の遺産」の方が私好みの怪奇幻想、おどろおどろしい土着信仰、ねたみと欲望の果てにと言った感があって面白い。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.11.26

■美内すずえ2 [レトロ漫画]

パンドラの秘密
美内 すずえ/著『パンドラの秘密』(1973)マーガレットコミックス 集英社

パンドラの秘密」(1972)別冊マーガレット 9~10月号
ニューヨーク郊外に住む15歳の少女エイメ・リーンは地中海に浮かぶパンドラ島で今の親に拾われた。幼い頃は物心がつく前から家に閉じこもる生活で、首に巻いた包帯の下の物を見られたら破滅だと本当の母に言われていた。再び生まれ故郷に戻り、彼女が見た物は…

ひばり鳴く朝」(1971)別冊マーガレット 6月号
エリ10歳、幼い時にリード博士の研究所に連れてこられた。それ以来白く厚い壁と防音装置が施された部屋に閉じ込められ、以来一度も外部との接触を持った事が無い少女。彼女が唯一記憶していた物は…

たなばた」(1968)別冊マーガレット 7月号
純子はおばさんの家にもらわれて来た少年・新ちゃんへの恋心をつのらせるが、兄の心無い言動に傷つき…(美内すずえ傑作選14「赤い女神」白泉社文庫収録)

これもまた絶版で高値取引されており、到底手に入らないので「国際子ども図書館」で読んできた。
う~ん、懐かしい。シャリーン、シャリーン、あっ! ページを開いた途端驚いたのは私だけではなく、全国の当時少女だった人々も同様であろう。
「ひばり鳴く朝」も思い出したよ。当時は何となく読んでいたけれど、今考えるとかなり問題のある話。こんなラストだったとは…
やっぱ何だかんだ言いながらも美内すずえって良いストーリーテラーで好きだわ。結局<白泉社文庫>を買い揃えてしまった、大人買いだね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.11.25

■にくしみ AkeBono-Comics [レトロ漫画]

にくしみ
好美 のぼる/著『にくしみ』(1970)曙出版

にくしみ」(1969年2月25日号)週刊少女フレンド No.09
丸角デパート社長令嬢・谷村ルリはみにくい姿に生まれて来た事を恨み、替え玉の幸子を私立中学ときわ学園に通わせ、きれいな子ににいやがらせをさせる。

にせ天才少女」(1969年7月22日号)週刊少女フレンド No.30 
女流彫刻家・渋谷香織は万国博覧会の日本館に飾るレリーフ“ひめゆりの悲劇”の制作に悩んでいた。弟子の坂上みえ子にそそのかされ少女達をさらい、石膏を流し込む。

妖怪病院」(1969年5月13日号)週刊少女フレンド No.20
猿に腕をかまれたふみ子は猿山研究所猿山病院に入院した。怖ろしい事にその病院の院長と看護婦は夜になると妖怪へと変化し、実験用猿達の恨みを入院患者に向ける。

先日の<UA!ライブラリー>『にくしみ』の元本。
既に絶版で高値取引されており、到底手に入らないので「国際子ども図書館」で読んできた、もちろん「妖怪病院」目当て。
子供の頃はてっきり精神病院に閉じ込められた可哀そうな少女がいじめられる話と思っていたけど、幼い自分が想像できる範囲内で理解した結果、誤解したまま記憶していたという事が分かった。
子ども会で廃品回収をしていたので、古い少女雑誌が出ると家に持ち帰っていた。その中の一冊で、連載の一部しか読んでいなかったから、どうやって終わったのか分かってスッキリ~ 何十年ぶりだ?

また読みたいが誰の何という漫画か分からないのがあと一つ…

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.11.20

■にくしみ [レトロ漫画]

にくしみ
好美 のぼる/著『にくしみ』UA!ライブラリー14(2004)
東京文化研究所

私立中学校ときわ学園に転校して来た社長令嬢・谷村ルリ。
ルリがやって来てから、怖ろしい事件が発生する。実は彼女は身代わりで、本物のルリは醜く、心の中は美しい人々へのにくしみに満ちていた…ホラー

ソルボンヌK子編集による<UA!ライブラリー>復刻シリーズVol.14。
昭和40年前後の貸本マンガの中から変なマンガを同人誌にしたシリーズで、どれもこれも興味深い。
『うわっその子きれい殺す』『わたしは貧しいニコヨンの。』、タイトルだけでとても惹かれる15冊。全部集めたいのだが、かなり薄い本が600円という値段に躊躇し、正直言って値段に見合うだけの価値ある内容とは思い難い。あくまで好奇心を満たすだけで、実際に読んだらガッカリするかもしれない。でも、やっぱり読みた~い。

まんだらけで売っていたので、とりあえず一冊購入。
好美のぼるの絵は好みではないがとても懐かしい。『週刊少女フレンド』(1969)に掲載された漫画で、私は初めて読んだ。結構新鮮な気持ちで読める斬新なストーリー(笑)、ラストはどうなるんだろうとハラハラさせられた。

醜く生まれた少女を爬虫類のように表現し、あれやこれや嫌がらせをさせる悪趣味な漫画。物につられてルリの言いなりになる少女達も情けない。
醜く人を妬むと言えば楳図かずおの『赤んぼう少女』。でも、タマミとは違ってルリは可愛げが無く、徹底的に“悪”の存在。ここまでやったら最後はどうやって終わらせるのかと思っていたら、一筋縄ではいかないよ~
いい味出してる好美のぼるのいかがわしいホラー少女漫画。

でも、ツッコミはいらないと思う…

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.10.13

■高階良子 3 [レトロ漫画]

ドクターGの島
高階 良子/著『ドクターGの島』(2005)ホラーMコミック文庫
ぶんか社

ドクターGの島」(1974)なかよし
高校生の美杉小夜子は姉・朝子の恋人・木崎俊一に密かに恋していた。
しかし、何者かに彼を殺され、姉まで白昼の衆人の中で殺害された。小夜子の周囲をうろつく者を追ってたどり着いたのは高校に出入りしていた諸戸道雄の家、そこには異様な生物が飼われていた。
そして、小夜子の元へ亡くなった俊一から「系図」と「日記」が届く…ミステリー/ホラー
「堕天使の人形」ヤングレディ
「白い旋律」ボニータ

江戸川乱歩の『孤島の鬼』を原作とした少女漫画。
読者層に合わせて主人公はかわいそうな女の子、系図の継承者は美しい少年達。諸戸はホモではなく小夜子に恋するミステリアスな青年、彼の父・悪魔のドクターGは寝不足のおっさん。閉じ込められていた者達は半魚人や半人半獣のキメラ(H・G・ウェルズ「モロー博士の島」の反対版?)。

当時は素直に読んでいたものだから疑問も湧かず、怖い話でこの先どうなるのかとドキドキした。子供向きの小説で原作を先に読んでいたような気もするのだが…もう記憶があやふや。
密室殺人よりも、呪文の方に不思議と惹かれた。


神と仏がおうたなら
たつみの鬼をうちやぶり
弥陀の利益さぐるべし
六道の辻にまようなよ

当時は分からなかったけど、インターネットは便利だね~
そして、今読むと色々と考えさせられる…パンプスで洞窟探検は無いんじゃない?

高階良子とは、日本の怪奇幻想をいたいけな少女達に知らしめ、おどろおどろしい黒い記憶を植えつけた素晴らしい漫画家である。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.09.16

■超少女明日香 MC [レトロ漫画]

超少女 明日香 ふたりの明日香 明日香ふたたび
和田 慎二/著
超少女 明日香』(1976)MARGARET COMICS 集英社
「超少女 明日香」(1975)別冊マーガレット4~5月号
「オレンジは血の匂い」(1974)  〃  12月号

明日香ふたたび』(1978)MC
「明日香ふたたび」(1976)別冊マーガレット5~6月号
「キャベツ畑でつまづいて」(1974)  〃  6月号
「わたしと兄貴のアップルパイ」(1973)  〃  2月号
「ホットケーキ物語」(1972)  〃  2月号

ふたりの明日香』(1978)MC
「ふたりの明日香」(1976)別冊マーガレット9~10月号
「朱雀の紋章」(1977)  〃  6月号

飽きもせず、<超少女明日香>シリーズをマーガレット・コミックス限定で集めてみた、何故ならずっと通して読んでいたのが「別マ」のみだから。「ララ」はたまにしか読んでなかったし、1980年代以降の「花とゆめ」はほとんど読んでいないので、このシリーズが続いていた事さえ知らなかった。
何度読んでも<超少女明日香>は面白い、そして最後はいつもの身を引くパターン。

オレンジは血の匂い」は<神 恭一郎>シリーズ(すぐに犯人が分かっちゃう)。
キャベツ畑でつまづいて」と「わたしと兄貴のアップルパイ」は<エコと兄貴さま>シリーズ(兄貴さまとは下宿人の岩田慎二)。
ホットケーキ物語」は<恵子とパパ>シリーズの2作目(パパが死んだ事になっている)。

朱雀の紋章」は読んだ事があるような、無いような??? 絵に覚えがあるのだが、ストーリーがよく分からなくて、新鮮な気持ちで読めた。
時代物はあまり好きではないのだが、横溝正史の小説を彷彿させるおどろな怪奇ミステリーでとても楽しかった(別な意味で)。これもシリーズ化されるといいと思うのだが、個性的なキャラクターが死んでしまって残念。この作品が収録されているだけでも、MCを集めて良かったと思える。

凝り性ゆえ、“連載時を再現、描き下ろし”などの宣伝文句につられて、MFコミックスまで集めてしまいたくなる私…

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.09.11

■和田慎二 6 [レトロ漫画]

愛と死の砂時計 愛と死の砂時計 大逃亡
呪われた孤島 炎の剣 わが友フランケンシュタイン
和田慎二/著
愛と死の砂時計』(1974)MARGARET COMICS 集英社
左/(1976)4版
「愛と死の砂時計」(1973)別冊マーガレット8月号
「姉貴は年した!?」(1972)  〃  8月号
「パパとパイプ」(1973)  〃  6月号
「兄貴にさようなら」(1971)デラックスマーガレット秋の号
右/(1983)21刷
「愛と死の砂時計」
「姉貴は年した!?」
「パパとパイプ」
「パパ!」(1971)別冊マーガレット9月号

大逃亡』(1974)MC
「大逃亡」(1974)別冊マーガレット1~2月号
「バラ屋敷の謎」(1972)  〃  12月号

呪われた孤島』(1975)MC
「呪われた孤島」(1974)別冊マーガレット8~9月号
「快盗アマリリス」(1973)  〃  11月号

炎の剣』(1976)MC
「炎の剣」(1973)別冊マーガレット3月号
「バラの追跡」(1974)  〃  5月号
「白い学生服」(1974)  〃  11月号

わが友フランケンシュタイン』(1977)MC
「わが友フランケンシュタイン」(1972)別冊マーガレット9月号
「谷間に鳴る鐘」(1973)  〃  9月号
「怒りの十字架」(1975)  〃  2月号
「炎の地平線」(1975)  〃  10月号

『愛と死の砂時計』は「兄貴にさようなら」で差別的表現がなされているため、増刷の際に「パパ!」に差し替えられたのだそうだ。実際読んでみて、う~ん確かに問題ありだな…とは言え、当時は何とも思わなかったような事柄。
タイトルの「愛と死の砂時計」は当時真剣に読んだが、今読んでみると無理がある。状況証拠だけで確定し、一人しか殺していないのに死刑だなんてあり得ない。
「パパ!」はデビュー作。

大逃亡」「呪われた孤島」は大好きな話、久しぶりに読めて良かった。当時の“面白い”という気持ちをもう一度思い出させてくれる。「銀色の髪の亜里沙」同様、陥れられた少女が復讐するスリルとサスペンスのアクションマンガでかっこいい~
バラ屋敷の謎」は全然覚えてないけど、「怪盗アマリリス」は思い出した、懐かしい。そんなにおいしい物なら食べてみたいと当時思った。

白い学生服」はヒッピーの絵が誰か有名な漫画家のような気がしてならなかったので覚えている。
フランケンシリーズって結構あったのね、特に「谷間に鳴る鐘」は風穴が印象的だった。

MCシリーズはちょうど私が読んでいた頃の別冊マーガレットに掲載された作品が収録されているので、楽しく読めた。一番最後まで定期購読していたのも別マだったので、思い入れもひとしお。別マを買わなくなった時が少女時代の終わりだったのかも。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008.09.07

■銀色の髪の亜里沙 [レトロ漫画]

銀色の髪の亜里沙
和田 慎二/著『銀色の髪の亜里沙

左/(1977)集英社漫画文庫
銀色の髪の亜里沙」(1973)別冊マーガレット
社長令嬢の亜里沙、友人達に裏切られ、洞窟に流れ着く。そこに閉じ込められていた老夫婦に助けられ、4年間を過ごす。
二人を失い、サンショウウオの後を追って、ようやく脱出した彼女の髪は銀色に変わっている事に衝撃を受ける。自分と家族を陥れた者達への復讐をまた強く決心する…サスペンス

お嬢さん社長奮戦中!!」(1972)デラックス・マーガレット
他界した父の代わりに16歳の少女・ユミは社長に就任する。会社乗っ取りを狙う信楽老に屈せず、社員と共に会社を守る…ドラマ

冬の祭」(1971)デラックス・マーガレット
都会から不便な村へ引っ越して来た事を不満に思う茂と、4年前に心中した姉と姉の恋人の事をひきずる美佐。今年の祭りはいつもと様子が違っていた…ドラマ/サスペンス

パパ!」(1971)別冊マーガレット
母を亡くした恵子は父と仲良く暮らしていた。ところがある日喫茶店で父と女性が二人きりで会っていたところを目撃する…ホームドラマ

右/(1992)花とゆめコミックス 白泉社
銀色の髪の亜里沙
お嬢さん社長奮戦中!!
冬の祭

和田慎二のマンガが好きになるきっかけとなった「銀色の髪の亜里沙」、とにかく洞窟から抜け出すシーンがかっこ良かった。
サンショウウオを知ったのもこのマンガだし、当時はショックを受けると髪が銀色になるのかと素直に感心した。
何度読んでも彼の作品の中で一番好きな話である。
私が読んでいた時代はマーガレットコミックスだったので、それを探したけれど見つからず、結局中途半端な本を2冊も手に入れるハメになってしまった。何冊も欲しい訳で無いのに…彼のマンガは重複が多く、同じ話が色んなコミックスに載っていて、出版社と作者の策略にはまっているとつくづく思う。

花とゆめコミックスのカバーに作者による“作品解説”と青ざめた作者の似顔絵が記載されている。
そうね、子どもの頃は素直に読んでいたけど、久しぶりに読むと「なんじゃ、こりゃ」だわ。13歳の少女達が親と共謀し、殺人を企てる…あり得ないよ。
それでも、キャンディの包み紙キスが懐かしく、あぁそうだったなぁと思いながら楽しく読めた。
この続きがあっても良いなぁ~ 私にとって、今でも亜里沙はヒーローだ。

「お嬢さん社長奮戦中!!」そうだ、彼のマンガで“信楽(しがらき)”という読み方を知ったのだった。それでも16歳の社長は不自然、70年代は夢を与えるマンガが多かったという事か。

「パパ!」は大学在学中に編集部より依頼され、1ヶ月で描いたデビュー作。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.09.06

■超少女明日香 フラッパー [漫画]

Wada Shinji Presents Choshojyo ASUKA Wada Shinji Presents Choshojyo ASUKA Wada Shinji Presents Choshojyo ASUKA Wada Shinji Presents Choshojyo ASUKA
Wada Shinji Presents Choshojyo ASUKA Wada Shinji Presents Choshojyo ASUKA Wada Shinji Presents Choshojyo ASUKA
和田 慎二/著『超少女明日香』(2000~2004)MFコミック
 メディアファクトリー
 聖痕編 1~2巻(1999~2000)月刊コミックフラッパー
 式神編 1~2巻(2001~2003)月刊コミックフラッパー
 学校編 1~3巻(2002~2004)月刊コミックフラッパー
「メイキング オブ 超少女明日香」各巻末に作者の裏話が掲載されている。

自然の精霊(とも)である砂神一族の末裔・砂姫明日香、相棒の猫・ミックと共に悪を倒す。
風に導かれて、たどり着いた家で家政婦として働くチンクシャ女子高校生、そこでは必ず事件が起きる。ひとたび闘いが始まると、美しい少女へと変身し、不思議な力を発揮する。
相思相愛の田添一也を闘いに巻き込まぬ為に、また今日も黙って立ち去るのだった…SF/恋愛/サスペンス

書店に行っても、小説コーナーぐらいにしか立ち寄らなかったから、新シリーズの連載があったことも、ましてや『コミックフラッパー』なる雑誌の存在さえ知らなかった。漫画を読んでいたのは1980年代初頭まで、もう既に21世紀だ…時代が変わってしまった。

このコミックスの明日香は20世紀と変わらないが、扉を開けてページをめくると、絵が違う~
<聖痕編>の睦月圭一、拝貴志等はアシスタントが描いてるのかと思うくらい、絵柄が変わっていた。でも、明日香は相変わらず、庭をアッという間にきれいにし、野菜がフッサフサ。
悲しいのはミックとはぐれた事、猫と同居している私は身につまされる。

Wikipediaで、青年誌に掲載されたこの“フラッパーシリーズ”は、少女誌の『超少女明日香』とは別物という記述があったが、このシリーズは敵がハッキリしている。
反キリスト教である悪魔教“逆十字架(ターンクロス)”をシンボルとする邪教集団。世界各地に支部があるようなので、日本を舞台にしている限りは終わらないだろうと思っていたら、案の定、明日香と一也は結ばれず彼女はまた一人旅立ってしまった…やめてくれ~
いつまでもこのシリーズを楽しみにし、買い続けなくてはならないじゃないか(作者が病気になったらどうする?!)。おまけに“MFシリーズ”の『超少女明日香』は書き直しや書き下ろしされているそうだ、マニアでは無いが凝り性の私は欲しくて仕方が無い…作者の罠にまんまとはまってしまいそう。

このシリーズ3作はスタイルが変わった絵柄に違和感を感じるが、ストーリーは相変わらずスリルに満ちて夢中になって読んだ。
特に面白かったのは<式神編>、<学校編>の最後では、もうダメだと思わず涙が出てしまった。そして、ムウ=ミサって誰?

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.09.01

■超少女明日香 [レトロ漫画]

超少女明日香1 by Shinji Wada 超少女明日香2 by Shinji Wada 超少女明日香3 by Shinji Wada 超少女明日香4 by Shinji Wada 超少女明日香5 by Shinji Wada
和田 慎二/著『超少女明日香』(1998)1~5巻 白泉社文庫

お手伝いとして猫のミックと共に田添家にやってきた少女・砂姫明日香、彼女には秘密があった。大自然の力を味方とする砂神一族のたった一人の生き残り。
田添建設の行った強引な工事により、一族を失った恨みを晴らす為にやって来たが…SF/恋愛/サスペンス

先日『明日香・妖精狩り』を読んで、一気に思いが募った。
すっかり忘れていたけれど、大好きだった<明日香>シリーズがまた読みたくなってしまった。

ページを開いてすぐ、明日香が塩まみれになる。おぉー! そうだった!!
庭をきれいにしろと言われて、あっという間に終わらせる。うぉー! 覚えてるよ。何でヘンだな? と思わないのかひっかかった覚えがある。
当時は単に超能力少女と普通の少年の恋と冒険の物語として捉えていたが、今なら何か分かるような気がする、自然の精霊<とも>。
でも、いまだに理解し難いのは、明日香が一也から身を引こうとする事。

好き同士で一也にも力が授かっている、そして何より二人で戦うと威力が倍増する。つまり、一人では倒せない敵も二人なら可能だという事。
離れてはならない存在なのに、そして二人の子供がもっと強力な存在となり得、更にこのままでは砂神一族の血が途絶えてしまうのだから、積極的に子孫を残さなければならない状況なのに…作者の策略なんだろうね。
そして、まんまとひっかかってしまう読者。

ずるずると25年、作者と読者は年をとったというのに、いまだに一也と明日香は高校生。
『ドラえもん』や『クレヨンしんちゃん』みたいな永遠の子供より、『ドラゴンボール』や『MAJOR』みたいな一大叙事詩(←おおげさ)にしてくれた方が息が長くて起伏のある物語となり得たかも。まぁ、作者がセーラー服やスクール水着好きなら仕方が無いか。
でもね、作者がいつ病気になるとも限らないのだから、二人が一緒になる最終回の原稿だけ用意しておいて欲しいの…今まですっかり忘れていたくせに、わがままな読者の願い(祈)

この文庫は少女漫画雑誌で連載していた<超少女明日香>シリーズをまとめた物。
最初は日本国内で悪い奴と闘っていたんだけど、だんだん規模が大きくなっていって、宇宙や異空間に行ってしまったり“救世主<メシア>”なんて胡散くさい奴が出てきたり。
面白い! 面白いけど、スッキリ終わらないせいか、もどかしい気持ちで読了。読み終わっても、この先がもっと読みたいという焦燥感にかられるエコな神話伝承心霊超常恋愛冒険活劇?

好きな男性漫画家は楳図かずお魔夜峰央諸星大二郎星野之宣、そして和田慎二。この5人の中で一番動きを感じられる作風なのが和田、アクション漫画家である(多分)。

            *   *   *
第1巻
「超少女明日香」(1975)別冊マーガレット
「明日香ふたたび」(1976)  〃
「ふたりの明日香」(1976)  〃
第2巻
「明日香子守唄」(1978~1979)ララ
「ビーナス翔ぶ」(1983)花とゆめEX-創刊号
「明日香・妖精狩り」(1985)花とゆめ
第3巻
「超少女明日香 眠る蛇」(1986)花とゆめ
「超少女明日香 雨の封印」(1988) 〃
「超少女明日香 水底の騎士」(1991) 〃
第4巻
「超少女明日香 ウェディング★スター」(1987)花とゆめ
「超少女明日香 救世主の血」(1988) 〃
「超少女明日香 黄金のドクロが笑う」(1992) 〃
第5巻
「超少女明日香 明日香対救世主」(1993)花とゆめ
「超少女明日香 史上最大の生霊」(1993) 〃

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008.08.26

■楳図かずお 5 [レトロ漫画]

Orochi 1 by Kazuo Umezu Orochi 2 by Kazuo Umezu Orochi 3 by Kazuo Umezu Orochi 4 by Kazuo Umezu
楳図かずお/著『おろち』1~4巻(1995)秋田文庫

「わたしはおろち」
不思議な力を持ち、百年に一度の眠りがあるゆえ長い年月を生き続け、気になる人間のその先を見続ける少女。 彼女が冷静に観察した人々の運命をつづる物語集…サスペンス

犯罪が起きたとする。
目には目を! 犯人にはそれ相応の報いを受けてしかるべき。しかし、実際には刑期を終えて出てきたり、犯人が分からないままだったりする。そして、仇討ちは禁止されている「復讐禁止令」。
ホラーの世界では、“それ”が可能だったりする。恨みはらさでおくべきか、呪ってやる~

おろちが手をくだしているわけでは無い、彼女は観察者である。
最初、疑わしかった人物は実は被害者だったり、おろちによって事実が判明する。あっ、そうだったのかぁ~
この本には“それ”がたくさん詰まっている。おろちよありがとう、スッキリしたよ。
『おろち』はそれほど怖くなくて、人間模様とか群像劇のオムニバスのマンガ集、おろちが色々なエピソードの案内役をしてくれる。

特に印象的なのは「ステージ」、“おはようのおにいたんが とうたんをひいた”。
たった一人の証人、3歳の佑一の言葉を信じない大人達。佑一は強い信念を持ち、自分で運命を切り開く。すさまじい執念、こんな人間が実際にいてもいいと思わせる秀作だ。
秀才」もいい、運命に翻弄される家族のお話。

それにしても映画『おろち』はまだ観てないけど、果たして配役は彼女で良かったのだろうか?
私のイメージとしては、おろち(大蛇)は特殊な能力を持つ少女なのだから、どこにでもいるような女性ではなく、100人の中でただ一人オーラを発するタイプでなければならないと考える。例えば、香椎由宇とか香里奈とか…でも、映画の中の美人姉妹が霞んでしまうね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.08.22

■楳図かずお 4 [レトロ漫画]

こわい本 怪物
楳図かずお/著『こわい本≪怪物≫』(1996)朝日ソノラマ

楳図かずお恐怖文庫・13
「半魚人」(1965)少年マガジン
地球環境の変化により、海ばかりの水びだしとなるのを敏感に感じた者が本能的に魚になろうとし、海の中でも行き続けられうように人間を改造する…ホラー
「ひびわれ人間」(1966)少年マガジン
「恐怖の首なし人間」(1966)少年画報

どれも初めて読んだと思うのだが、最後の「恐怖の首なし人間」だけ、絵に見覚えがある。とは言ってもストーリーが分からないので、新鮮な気持ちでハラハラさせられた。

楳図かずおは少女マンガから読み出しているので、それ以前の貸本屋時代もあるとは知らなかった。最近復刻した豪華本の絵がかなり可愛いのだが、「半魚人」も昔の絵柄で「これが楳図かずお?」と思うようなかわいらしさ。しかし、ホラーな場面はやはり“楳図”だ。
そして、内容もヒェ~と思うような残酷さ(+想像力が働いて)、『洗礼』の手術以上に怖ろしい。『神の左手悪魔の右手』の方が残酷描写だが、この「半魚人」の場合は可愛い絵とのギャップで怖さが増幅する。
ネタバレ
子供の頃読んだ少女マンガに、見世物小屋に売られた少女が切り刻まれるホラーが載っていたのを思い出した。

「ひびわれ人間」の副題は“楳図かずおのフランケン”、『ペットセメタリー』タイプのお話。
「恐怖の首なし人間」は“キメラ”と“ブロッケン伯爵”、『モロー博士の島』や『ドクターモローの島』。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.08.18

■楳図かずお 3 [レトロ漫画]

Baptism 1 by Kazuo Umezu Baptism 2 by Kazuo Umezu Baptism 3 by Kazuo Umezu Baptism 4 by Kazuo Umezu
楳図かずお/著『洗礼』1~4巻(1995)小学館文庫

1~4巻
「洗礼」(1974)週刊少女フレンド 講談社
美しい女優・若草いずみは年をとるにつれ醜くなる事に脅えていた。主治医・村上先生と相談し、娘・さくらを出産、自分の夢をかなえるために怖ろしい事を画策する…ホラー
4巻
「蛇」(1950)週刊少年サンデー 小学館(『恐怖劇場1』収録)
「まぼろしの蝶」

コンビニ本“My First WIDE上下巻”を6年前に読んでいるので、オチは知っていたけど、また読んでもスゴイ。
特に怖いのがアイロン攻撃、うわぁ~
小学4年生だというのに、担任の谷川先生にコビを売る姿に嫌悪感、動物死体や手術シーンよりも怖ろしく感じる。もうここまで行ってしまったら、どうやって終わらせるのかとさんざんハラハラさせ、ラストでこう来たかぁ!

しか~し、Amazonのレビューにもあるけど、1巻のあとがきでネタバレしてるのだ、これは許せない。2巻巻末も許せない。編集者はどういうつもりなのだろう? 表紙デザインも何とかして欲しい要素、楳図PERFECTION !シリーズ(コズフィッシュ)の美しさを見習っていただきたい。
とにかくこの本で手塚眞はイメージダウン、ショーン・レノンと同格に思っていたのに残念。
それにしても上原さくらの親は楳図ファンだったのだろうか…

楳図マンガを読むと、あらためて「人間が一番恐い」と思い、子供時代は人間の精神力の強さに感心した。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008.08.17

■和田慎二 2 [レトロ漫画]

緑色の砂時計
和田慎二/著『緑色の砂時計』(1975)KCミミ 講談社

シリーズ/風がめざめる時代(とき)
「緑色の砂時計」(1975)
「五枚目の女王」(1975)
姉の自殺の理由をさぐる為、亜弓はライバル校である若王子高に転校して来た。留守中にたびたび自宅を荒らされ、何者かにつけ狙われる…サスペンス
「バラの迷路」(1975)ミミ創刊号
貿易王の元へ嫁いだ16歳の美尾、周囲の人々は冷たく、夫は学校へ戻らせてくれない。ますます孤独感を増し、親戚の嘘のせいで家を飛び出す。彼女は憎悪に燃える…ドラマ
「ホットケーキ物語」

表題作「緑色の砂時計」は妹に萌え~となってしまった兄のシリアスな話。何か裏があるのかなー、と思ったけど何も無い、そのまま素直に読もう。私が苦手なタイプ。

「五枚目の女王」はまんま麻宮サキ、でも名前が違う。そして、神恭一郎が登場して、高校を舞台にした企業の陰謀と闘うスケールが大きい突飛な話となっている。それでも二次元の世界でありながら、動きを感じさせるスリル満点のアクションマンガだと思う。藤野先生も彼の作品ではおなじみの登場人物。

「バラの迷路」は知らない金持ちに見初められて結婚したのだが、逆境の中、挫折し姿を消す。再び現れた時はまるで別人。事件が起き、やっと相手と分かり合えるという、これまたあり得ないような内容。華麗でドラマチックな話、まるでハーレクインロマンスの世界。

和田慎二の本を探しに行くと「スケバン刑事」はあっても、その他の昭和マンガがなかなか見つからない。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.08.16

■和田慎二 1 [レトロ漫画]

左の眼の悪霊 明日香・妖精狩り
和田慎二/著『左の眼の悪霊』(1975)『明日香・妖精狩り』(1986)
花とゆめCOMIX 白泉社

和田慎二傑作集
「左の眼の悪霊」(1975)花とゆめ
織永家のあとつぎと告げられた樹ノ宮ケイは友人の名張潤子と共にツグミ館を訪れる。後継者としてふさわしいかどうか地下にある“あかずの間”に入った時からケイの態度が急変した…ミステリー
「校舎は燃えているか!?」(1975) 〃
「パパにくびったけ」(1975) 〃
「リョーシャとミオ」処女作に近い作品

「明日香・妖精狩り」
源家にお手伝いとしてやって来た明日香。皆を幸せに導くが、近所の親戚の家が何者かに爆撃された。超能力者をつけ狙う者達が迫る…SF
「ビーナス翔ぶ!」
沢渡家でお手伝いとして働く明日香。お嬢様と鷲見を何とか結婚させようとするが邪悪な者に阻まれる…SF

和田慎二は「スケバン刑事」シリーズで有名だが、私は「銀色の髪の亜里沙」が大好き! もう一度読みたいと探しているのだが、なかなか見つけられず、とりあえず図書館にある本を借りてみた。

神恭一郎シリーズ「左の眼の悪霊」を読んで、あーそうだ、彼のマンガはアクションがカッコ良かったんだと再認識。
気が強いヒロインが男性に反発する、しかし彼はここぞという時に助けてくれるのだ。で、何かと作者が脇役として登場する。そして、少女漫画雑誌だというのに、何故か裸のシーンがある。
あまりに壮大で突飛な内容なんだけど、そこがたまらん魅力、そもそも犯罪歴のある女子高校生が刑事をやるわけないじゃん。でもハラハラさせてくれるのよ。
「校舎は燃えているか!?」はまさに麻宮サキが登場。事件は単なる学校への放火じゃなく爆破だよ、規模が違う。おぉ~、沼重三を久しぶりに見たよ。

何の気無しに表紙をめくり、表2のイラストを目にしておきながら、全然気付かなかった。中を読み進むうちに懐かしさがこみ上げる、すっかり忘れていた明日香シリーズだ!
そうそう、このちんちくりんがひとたび正義感に燃えると超少女・明日香に大変身~ ついでに猫も。好きだったなぁ、このお話。いつの間にか忘れていたけど、一也との恋はどうなったのか、果たして完結したのだろうか、全部読みたくなっちゃった。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.08.15

■高階良子 2 [レトロ漫画]

地獄でメスがひかる 黒とかげ
高階良子/著『地獄でメスがひかる』(1999)『黒とかげ』(1999)講談社漫画文庫

高階良子傑作選1
地獄でメスがひかる」(1972)なかよし
せむしで醜い娘・ひろみは家族に疎まれ、入水自殺を図る。通りかかった医学の天才・俊明が助け、美しい死体に彼女の脳を移植する。生まれ変わったひろみは喜びながらも苦悩する…サスペンス
化石の島」(1976)なかよし
「血の花の伝説」(1976)なかよし増刊号
「ばらのためいき」(1978)なかよし増刊号

高階良子傑作選3
「黒とかげ」(1971)なかよし 江戸川乱歩/原作「黒蜥蜴」
「血とばらの悪魔」(1971)なかよし 江戸川乱歩/原作「パノラマ島奇談」
貧乏作家の人見広介は夢をかなえる為にそっくりな三郎になりすまして、西条家に潜り込む。沖の島を買い取り、財産をつぎ込んでパノラマ島を造る…サスペンス

「地獄でメスがひかる」は角川ホラー文庫『血まみれ観音』にも収録されていて、講談社漫画文庫にも『血まみれ観音』があって、ややこしい。たぶんシリーズで購入すれば揃うのだろうけど、私はマニアじゃないし~
それにしても「化石の島」は懐かしかった。
当時、姉が『りぼん』、私が『なかよし』担当で毎月買っていたので、リアルタイムで読んでいた時、どうなるんだろう? とドキドキハラハラしたのを思い出した、読後感も良かったのでとても印象的。
江戸川乱歩や横溝正史を読みふけっていた高階良子がこんな話を創造できるのは当然の事なんだろう。

「血の花の伝説」「ばらのためいき」は初めて読む作品、たぶん増刊号を買う余裕が無かったせいで未読だったのだろう。当時おこづかいは500円、半分の250円が「なかよし」代だったと思う。
読んでいた漫画は『マーガレット』『少女フレンド』『少女コミック』『りぼん』『なかよし』『花とゆめ』『LaLa』『プリンセス』、4姉妹だし、子ども会で廃品回収をしていたから漫画を手に入れやすかった。もちろん、まわし読みと立ち読みも大いに活用。
1970年代後半創刊の『ちゃお』『ぶ~け』『プチコミック』はあまり読んでない、この頃はパンクやテクノポップが登場して読む本は音楽雑誌がメインとなっていったためだろう。

「ベルサイユのばら」とか「キャンディ・キャンディ」とか、昭和のマンガは外国の設定が多かった。でも、この21世紀に読むと違和感が…マンガで外国の事を知ったという利点もあるな。
だんだん、京都国際マンガミュージアムの『少女マンガパワー!』展に行きたくなってきた、弥生美術館の『乙女のイコン』展は行く。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.08.14

■楳図かずお 2 [レトロ漫画]

恐怖劇場1 恐怖劇場2
楳図かずお/著『恐怖劇場1』『恐怖劇場2』スーパー・ビジュアル・コミックス(1992)
小学館

赤んぼう少女編
「赤んぼう少女」(1967)週刊少女フレンド
里親の元を転々としてきた少女・葉子、やっと本当の両親と巡り会えたが、その家の不気味な影に気づく。母親が成長しない赤ちゃん・タマミを密かに施設から連れ戻して隠していたのだった…ホラー
「ねがい」(1975)週刊少年サンデー
友だちが欲しかった小学生・等は自分で作った人形・モクメが動くように一心に願いをかける。しかし、転校してきた智子と仲良くなり、モクメが気味悪い事に気付く…ホラー
「うばわれた心臓」(1971)月刊平凡
「蛇」(1975)週刊少年サンデー
「絶食」(1983)別冊少女コミック
「蟲たちの家」(1972)週刊ビッグコミック

へび女編
「ママがこわい」(1965)週刊少女フレンド
入院している母親を見舞った弓子は好奇心から、病院の奥にあるヘビ女を見に行く。退院して家に戻った母親の様子がおかしい事に気付き、家族に訴えるが叱られてしまう…ホラー
「まだらの少女」(1965)週刊少女フレンド
「へび少女」(1966)週刊少女フレンド

現在公開中の映画『赤んぼ少女』、父親役が野口五郎でイメージとしてよく合っていると思う、クラシカルで誠実な感じ。しかし、タマミはさすがに赤ちゃんを使うわけにはいかないし、どんなもんだろう? 正直なところ、観たいけどお金を出すほどではない。どんな人達が観に行くのかは興味あり。

タマミは残酷な赤ちゃんではあるが、むしろ可哀そうと感じ、つい同情してしまう。そんな気持ちで読むとだんだんタマミが愛らしく見えてくる。
でも、最後のページの首をかしげて手を振っている弓子が一番可愛い!
ちなみに「赤んぼ少女」「のろいの館」「赤んぼう少女」と改題されている。

楳図かずおにとって“へび”が恐怖の対象なのだろうか、やたらとヘビ話が多い。それも女性がヘビになっちゃう。メインのへび女は美しいんだけど、脇役のへび人間っていかにも様子が変でギャグっぽい。
そして、この『恐怖劇場2 へび女編』は最初と最後がつながっていて、『恐怖劇場1』の「蛇」が入っていない理由が納得できる。土着や病気などの理由を感じさせ、悲しい運命を背負う者達の、ただの不愉快な存在では無い蛇を描いているマンガなのだと。
子供の頃から変わらずホラー好きな私が大人になって久しぶりに読み返した感想は以上であるが、少女の頃はひたすら怖かったよ~

今回一番面白かったのは「蟲たちの家」、クモとなった妻が哀れだの~

* * *

いくつか『恐怖劇場』というタイトルで出版されているが、重複している作品が多い。確認していないので調べた範囲内で記録。

ワイド版:ビッグスピリッツ 小学館 
楳図かずお恐怖劇場 へび女』小学館
 「ママがこわい」「まだらの少女」「へび少女」収録
楳図かずお恐怖劇場
 「赤んぼう少女」

コンビニ本:My First BIG 小学館
恐怖劇場 [ママがこわい]』(2008.8/8新装丁アンコール発売)
 「ママがこわい」「蛇」「ねがい」収録
恐怖劇場 [へび少女]
恐怖劇場 [まだらの少女]
楳図かずお 恐怖劇場 [ギョエー!!]
 「蟲たちの家」「絶食」「まだらの少女」「ねがい」「プレゼント」「DEATH MAKE」収録

文庫本:角川ホラー文庫 角川書店
へび少女 ~楳図かずお恐怖劇場~』
 「ママがこわい」「まだらの少女」「へび少女」収録
赤んぼう少女』は~楳図かずお作品集~となっている。
 「赤んぼう少女」「黒いねこ面」「怪談」収録

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008.08.13

■美内すずえ 1 [レトロ漫画]

Ningyou no Haka by Suzue Miuchi
美内すずえ/著『人形の墓』(1994)角川ホラー文庫

~美内すずえ作品集~
黒百合の系図」(1977)ララ
家族3人で幸せに暮らしていたが、庭に黒百合が咲いたのをきっかけに母が急死した。安希子は自分自身のルーツ・飛竜家の事を調べに黒姫谷へ向かう…ホラー
「泥棒シンデレラ」(1975)花とゆめ
「人形の墓」(1973)週刊マーガレット
孤児のアナベルは裕福な家に引き取られるが、亡くなった娘・セーラが大切にしていた人形に異様な気配を感じる…ホラー
「孔雀色のカナリア」(1973~1974)セブンティーン

トラウマになっているマンガ「白い影法師」をまた読んでみようと思っただけなのに、古本屋巡りをしているうちに懐かしさのあまり色々購入してしまった。
絵は好みとは言えないけど、ストーリーが多彩な美内すずえ。昔よくあったシチュエーションなんだけど、アイディアが豊富、結構印象的なのが多い。と言うより、忘れられないシーンがある(-_-;)

オカルト「黒百合の系図」は好きだな~
ギャグっぽい場面もあるけど、話のメリハリのためにも多分必要なのだろう。私としては緊張感が無くなってしまうのでいらないんだけど、あっけない短編にするわけにもいかないだろうから、息抜きと言ったところ。
やっぱ、ページを開いたところでゾーッとするシーンが…これが苦手であり、印象的であり、トラウマとして残っている、たかがマンガなんだけどね。子供の頃の感情がこの瞬間に湧き上がる(T_T)

その他は貧乏人のひがみが悲劇を生むマンガでちょっと苦手だわ~ だって私貧乏な家に生まれた少女だったもん。
それにしても、危険を察知しているのにも関わらず主人公を一人にさせたり、証拠となりうるメモや日記をつけたりするのは理解できん。それでも彼女のマンガの魅力は庶民的な主人公、どこにでもいそうでな等身大の少女がヒロイン。

* * *

コミック:花とゆめCOMICS 白泉社
黒百合の系図』美内すずえ傑作集(1978)
 「黒百合の系図」(1977)ララ
 「泥棒シンデレラ」(1975)花とゆめ

| | コメント (2) | トラックバック (1)

2008.08.12

■楳図かずお 1 [レトロ漫画]

KOWAI HON by Kazuo Umezu
楳図かずお/著『こわい本≪影≫』(1996)朝日ソノラマ

楳図かずお恐怖文庫・1
」(1968)ティーンルック
自分の美しさを自宅の古い大きな鏡に映して見とれる少女・絵美。嵐の夜、鏡の中のもう一人の自分が実体化して彼女を窮地に追い込む…ホラー
復讐鬼人」(1967)少年マガジン
殿より預かった若君のわがままから息子・正吾を守るために、あやまって怪我をさせてしまった無双。殿からむごい仕打ちを受ける…時代劇

2作とも初めて読む漫画。
「鏡」は“ティーンルック”なる雑誌に連載されていたのだろうか、思ったよりも長い。最初の4ページがカラーで味がある色合いなので、つい立ち読みしてしまったら買わずにはいられなかった。昔よくあった美しいお嬢さんが可哀そうな目に遭うパターン、親切にしてくれた若殿兄妹に好感。

楳図かずお歴は“少女フレンド”のホラー漫画が最初なので、「復讐鬼人」のような劇画を描いていたとは全く知らなかった。少女まんがとは全く画風が異なっており、ホラーとは違った意味で迫力があり怖い。
オチがあり、単に絵が上手いだけじゃなくてストーリーテラーでもあるのね、とても感心した。

* * *

BOOKOFFにて350円。何年か前はよく目についたのに、何故か今楳図漫画が少なく高価で手に入れにくい。映画化のせいなのだろうか…

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2008.08.11

■高階良子 1 [レトロ漫画]

血まみれ観音 くらやみに悪魔が!』
高階良子/著『血まみれ観音』(1995)『くらやみに悪魔が!』(2002)
 角川ホラー文庫

~高階良子傑作集~
血まみれ観音」(1973~1974)なかよし
肩に人面疽を持つ、サーカスの少女・潤子。アザの男に連れまわされ、“黄金の観音像”が見つかったら家に帰してあげると言われ続けて来た。しかし男が殺され、彼女が犯人として追われる身となってしまった(原作・横溝正史『夜光虫』)…サスペンス
「地獄でメスがひかる」(1972)なかよし
「闇におどるきつね」(1977)  〃

くらやみに悪魔が!」(1973)なかよし
養女であるがゆえにいい子でいなければならないと自分自身を抑圧していた麻希。ヘビを助けた事により、眠っている間だけ欲望のままに行動する。そして悲劇が…ホラー
「死神の歌がきこえる」(1973)なかよし
「昆虫の家」(1973)  〃

金持ちで美人のヒロインがかわいそうな目に遭う…ありえね~ そんなわけないじゃん、現実には無いドラマチックなお話。
でも、あの時代はごく普通の少女がこんな境遇の娘に感情移入し、同情していたのね。かく言う私もその一人、だって平凡な人の日常のお話読んでもつまんないじゃん、いまだにこんなミステリアスな話が面白いと感じる、ドッキドキ。
出てくるのは美男ばかり、アイドルに憧れる女性の気持ちと同じような物かも。

* * *

子供の頃は人並みに漫画好きだった。でも、大人になってからは自分の想像力の方がイラストを上回ってしまい、小説の方に魅力を感じ、漫画がなかなか読めなくなってしまった。
しかし先日、中野の“まんだらけ”に行ったら、60年代~70年代のレトロな漫画本が目に入り、読んでみたいが高価過ぎて手が出ない…と言うわけで、古本で手に入りやすい文庫シリーズを中心に集めてみた。
もちろん、子供の頃からオカルト好き。懐かしく思い、また読んでみたいのはミステリー/ホラーがほとんど。久しぶりに読んだから内容をすっかり忘れていてとても新鮮。

| | コメント (0) | トラックバック (0)