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2016.07.04

■日本奥地紀行 [旅行記]

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イザベラ・バード/著『日本奥地紀行(2000)平凡社ライブラリー

1878年(明治11年)横浜に降り立った英国婦人バードは、汽車に1時間乗り江戸(東京)に着く。
彼女は今まで誰も歩いた事が無い日本海周りでの蝦夷(北海道)旅行の為、ガイドとして雇ったのは18歳の伊藤。
蚤と蚊、そして異国人を初めて見る野次馬に悩まされながら、北を目指す…紀行文/旅行記

北海道一人修学旅行に先立ち、東京八重洲にある”アイヌ文化交流センター”に行った。
ビルの3階を占めていて、展示は少ないが、図書が豊富だった。既に読んでいる『ゴールデンカムイ』が置いてあり、そのそばにあったのがコミック『ふしぎの国のバード』。
全く予備知識無く読んだら、結構面白い(もう一冊あった少女漫画とは大違いだ)。元ネタがあるとの事で、探していたら、北海道白老の“アイヌ民族博物館”にあったので、さっそく買って読んでみた。

おもしろい! そして高梨健吉の訳がうまくて、とても読みやすい。ただ、困った事は、地名が出てくるとついつい地図で検索してしまう自分。たびたび中断するものだから、読み終わるのが遅くなってしまった。
コミックでは、気が強くうら若き女性と斜に構えたクールな従者ととの珍道中が微笑ましい漫画だったのに、元本はおばさんが青年をしつけながらもお互い助け合って、険しい道中を災難に遭いながらも、一心に突き進む冒険談だった。

台風でもディズニーランドへ行く人達がいる。地方から東京へ遊びに来て、日程を変える事が出来ないから、傘にしがみつき、ビニールレインコートを羽織りながら、ディズニーランド内を必死にまわる…理解できる。
しかしバードは、長雨の為増水し、橋も流されてしまっているというのに、目の前の船で行方不明者が出ているというのに、強引に川を渡る。身の危険、死と隣り合わせの状況であるにも関わらず、とにかく前へ前へと進む、その不屈の精神が凄い!
そして、手つかずの自然を見て素直に感動する。
思った事を率直に妹への手紙にしたためる姿に好感が持てる。彼女は公平なのだ。
日本人を小柄で、醜くしなびて、がにまたで、猫背で、胸は凹み、貧相と評しているのだが、礼儀正しく、やさしくて勤勉で、ひどい罪悪を犯すようなことは全くない、と記している。

ペリーの黒船がやって来て開国となり、戊辰戦争を経て明治となった日本。文明開化だと浮かれながらも、地方は貧しく苦しんでいた。
蝦夷へ渡り、和人とは趣きが異なるアイヌを見て、バードは美しいと思い、伊藤は「イヌだ」とこき下ろす。しかし、アイヌと共に暮らす有珠や礼文華の人々も公平であった。

手紙という形で、詳細にひなびた奥地の日本を表現するバードの記述は、とても興味深い。丁寧に調べたうえで、冷静に素直に自分が感じたままを書き、それを実際に見たことも無い私が100年以上あとに当時の様子を想像しながら楽しく読んだ。添えてある上手なイラストも参考になる。
この中で実際に見たい物は、漫画でしか目にした事の無い、アイヌ人の馬上のあぐら座りである。

この本は何種類か出ていて、この本は普及用の要約版らしい。完全版等があるようなので、少しずつ読んでいこうかと思っている。

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