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2012.11.25

■金色の獣、彼方に向かう [小説]

金色の獣、彼方に向かう by Tsunekawa Kotaro
恒川光太郎/著『金色の獣、彼方に向かう』(2011)双葉社

「異神千夜」
13世紀、中国人貿易商の養子となった少年・仁風。
運命の波に揉まれ、再び日本へ戻る。また、彼と共に海を渡って来た妖怪が姿を現す。

「風天孔参り」
孤独な中年・岩渡は、美しい20代の女性・月野優に熱を上げる。
年の離れた彼女が語る不思議な話。殊更気にもとめていなかったが、現実と知り、打ちのめされる。

「森の神、夢に還る」
森を漂う精霊は、未来に胸を高鳴らせる女性と共に旅をした。
着いた場所は東京、多種多様おかしな人も居た。そして思い出す、泉のほとりの出来事を。

「金色の獣、彼方に向かう」
樹海を川ではさんだ草原で少年と少女は出会った。そこで、見つけたイタチにルークと言う名を付けて飼い始める。
やがて少女は少年に無理な要求を突きつけ、ルークを連れ去ってしまう。

2005年、第12回日本ホラー小説大賞『夜市』の作者・恒川光太郎のホラーファンタジー短編4作。
長編の方が好きなのだが、平山夢明同様なかなか上梓されないのでヤキモキしてしまう。アイディアの小出し?
恒川の場合は素敵な作品なのだから、もっと肉付けしてから四部作にし、何年かおきに出版しても良いのにと思う(とは言え「風天孔参り」は別)。

短編だが共通点は鼬(いたち)、緑の目をした金色の生き物だ。そしておそらく富士山麓樹海がある山梨県を舞台にした物語。

淡々とした文章なのだが、何故だか空恐ろしかったり、物悲しかったり。
特に「異神千夜」の蒙古来襲と鹿川村の描写を想像しないように自分を戒めなければならない。
「金色の獣、彼方に向かう」の少女・千絵を救えたならと無力感を覚え、「森の神、夢に還る」P186では『夜市』『雷の季節の終わりに』の爽快感が味わえる。

“サンカ”、“ホイト”久しぶりにこの言葉に接した、子供の頃以来かも…

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