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2011.06.04

■愛犬家連続殺人 [小説]

志摩永幸
志麻永幸/著『愛犬家連続殺人』(2000)角川文庫

群馬県片品村でブルドッグを専門に扱う山崎永幸。
埼玉県熊谷市のペットショップ“アフリカケンネル”のオーナー夫婦、関根元と風間博子とはドッグショーで出会った。車の免許を持たぬ関根の運転手を務めつつ、羽振りのいい彼のビジネス手腕を観察していた。
1993年4月20日、微動だにしない客を前にして、子供を盾に脅され、遺体の処理を手伝わされる。それが泥沼の始まりだった…ノンフィクション

映画『冷たい熱帯魚』のベースである<埼玉愛犬家連続殺人事件>の共犯者・山崎永幸が志麻名義で書いたとされる手記。
実際は、蓮見圭一がゴーストライターとして書いたノンフィクション・ノベルだそうだ。

山崎永幸/著『共犯者』(1999)新潮クライムファイル、志麻永幸/著『愛犬家連続殺人』(2000)角川文庫、蓮見圭一/著『悪魔を憐れむ歌』(2003)幻冬舎の3冊は、ほぼ同じ内容。

1994年に逮捕された<大阪愛犬家連続殺人事件>筋弛緩剤による事件のみ覚えていて、実はこちらの<埼玉愛犬家連続殺人事件>の方は全然知らなかった。
何しろ事件が発覚し、1995年ついに二人が逮捕された直後に起きたのは、阪神・淡路大震災とオウムによる地下鉄サリン事件。強烈な出来事により、影に隠れてしまっていた。

しかし、それを忘れていなかったのが映画『冷たい熱帯魚』のスタッフである日活の千葉善紀プロデューサー。彼のお陰で私はこんなエグい猟奇事件に手を貸した人物の本を読むに至ったのである。

映画と登場人物の設定は違うが、事件の内容はだいたい同じような印象である。
特に事件の首謀者である関根元、通称“ホラ元”は地元・秩父に居た時から信用のおけない怪しい人物であったらしい。口が旨いヤツは信用しかねるものだね(私の周囲にも人気があるけれど、嫌な印象を受ける若者がいる。彼はまず挨拶をしない)。
そんなヤツらに面倒をみる事を頼む親から生まれた子供達は不幸だ。

読後、映画を観ている姉と話したのだが、「どうしてこの共犯者は、チャンスがたくさんあったのに逃げるなり、通報するなりしなかったのかな?」と聞いたら、姉は「自分可愛さじゃない?」
そうね、共犯者自身が書いた手記を鵜呑みにしてはならない、自己保身が働いて自分に都合の良いように書いている可能性があり得る。

小心者だ、臆病者だ、脅されたからと言い訳ばかりしているが結局は、
我が身可愛さに次々に関根の犯行に加担していった」(P303)
この部分に集約されているのであろう。
関根の前ではペコペコしていたくせに、検事の前では横柄な態度。そして次々と女を変える下半身がだらしない男の独白。
かなり読み易く、珍妙な関根語録も満載。映画を楽しんだ方には、もう一度楽しめる内容の本である。

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