■戦慄迷宮3D [映画]
『戦慄迷宮3D THE SHOCK LABYRINTH』(2009)日本
監督:清水崇 出演 柳楽優弥
遊園地へ遊びに来た幼馴染の小学生5人は、親が席をはずした隙に裏口からコッソリお化け屋敷の中に忍び込む。さまよううちにユキが行方不明となってしまった。
それから10年後、残った4人の前にユキが帰って来た。
突然倒れたユキを病院に運ぶが、その病院は姿を変え迷宮と化した…ホラー/スリラー/サスペンス
これもまた以前観たのだが、感想を書いたメモを見つけたので、既に奥に入り込んでいた記憶を掘り起こした。
試写会に当たり、新宿・バルト9で鑑賞。ここはドルビー3D方式でレンズが虹色に光るきれいなメガネ、そして映像もきれい。
特に森の風景が立体的で美しかった。
『アバター』は文字の立体化がやけに目に付き、すぐに3Dに目が慣れてしまったが、『戦慄迷宮3D』の方は風景に奥行きが感じられ、途中静止する場面の立体的な再現性が際立った。
富士急ハイランドのお化け屋敷「戦慄迷宮」をモチーフとした、日本初の長編3D映画と言う事で関係会社の期待も大きかったであろう。しかし、興行的には??? 同僚に話したら「何それ、知らない」との反応。
『呪怨』の清水監督なので、ホラーにありがちなビックリシーンを期待すると肩透かしをくらう。
たぶん、ホラーが苦手な人は3Dによって更に恐怖が倍増するかもしれないから観に行かないし、ホラーが好きな人は物足りなく感じると思う。
怖気をそそるショックシーンは全く無く、血は一滴も流れない。
暗くて重くて先に何が出現するか分からず不安でドキドキ、まさに“遊園地のお化け屋敷”のように作られた雰囲気なのだ。
この思い出の場所で、後めたい過去を持つ若者達が再会し、あの時の事件を再現し、再認識する哀しき青春ドラマ。
おめぇーが原因だったんじゃないかよっっ!!!
ストーリーは…矛盾があるんでちょっと。それにホラー好きとしては、怖さを打ち消すようなエンディングに白けちゃったし…
話の流れはちょっと凝っていて、現在と過去が前後しているから単純に面白いとは言えないけれど、映像がきれいなので、ホラーとして構えずにエポックメーキング的に考えて観ると良いかも。クリエイティヴ系の方や、可愛らしい女の子を見たかったならオススメかな。
子供は混乱するだろうし、大人は共感できない、この映画は一般青年向きのソフトホラーと言えるかも。富士急アトラクションの利用年齢と比例するね。
※ネタバレ
ちなみに清水監督が言うには、この映画は既に脚本が用意されていたそうだ。三池崇史監督も「最近は脚本に忠実だ」と言っていた、メジャーになると色々大人の事情があるのだろう。
その点、我が道を行ってるのは塚本晋也監督かな? 『鉄男 THE BULLET MAN』すご~く楽しみ♡
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