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2010.01.06

■告白 [小説]

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湊 かなえ/著『告白』(2008)双葉社

中学1年の終業式後の、担任教師・森口悠子は辞職の理由をB組の生徒達に話し始める。
シングルマザーである彼女の一人娘が学校のプールで遺体となって浮かんだ。「愛美は事故で死んだのではなく、このクラスの生徒に殺されたからです。」…サスペンス

同僚と話をしていたら、「この本が面白かった」と言う。何かな? と見せてもらったら『告白』。
以前、テレビで紹介されていて、気になっていた小説だったので借りて来た。
読みたい本はたくさんあるれど嗜好が偏りがちなので、たまに他人の薦める本を読むようにしている。

噂通り、面白い!

すらすら読めてしまうのだ。
一日目は電車で移動中に<第一章 聖職者>を読んだ。
映画『マーターズ』のように、冒頭で早々と完結を迎えてしまうのか?! と思うような展開。
女性教師・森口の語り口が柔らかなので、それほどハラハラするようなスリルではなく、ジワジワと染み渡る恐怖。
彼女の思いやりが伝わるし、後悔の念も伝わってくる。彼女に同情しつつ読み進めて行くと、う~むこう来たか…そして、彼女の行為が理解できる。

「番町皿屋敷」や「四谷怪談」などは殺された女が化けて出て、無念を晴らす。森口は死んだ娘に代わり、無念を晴らす。
本来なら仇討ち=私刑と言うべきなのだろうが、彼女の嘆きを考えると、どうしてもドロドロとした“怨念”を感じて仕方が無い。

「第一章~」でいったん“告白”が完結するのだが、ため息の出るような内容で、考えさせられてしまい、ちょっとお休み。
次の日になってからまた電車内で<第二章 殉職者>を読み始めた。

何と! 告白者が違う。

戸惑いながらページをめくると、う~むそうなのかぁ。と、その後が明らかにされてゆく。
また<第三章 慈愛者>で別な告白者が別な手法で登場するという、リレー形式のサスペンス
そして、それぞれの立場での告白がなされ、前者による解釈も当事者にかかると新事実へと変化してゆく。
伏線がいたるところに張り巡らされ、心の闇が明らかにされるにつれて、先が気になって仕方が無く、読むことを止める事ができなくなってしまった。
新年会後の酒が抜けていないにも関わらず、この本の刺激により頭は冴えわたり、そして迎えた夜明け…仕事初めだというのに。
正月早々、いい本に巡り合えたのは喜ばしいが、今後も不規則な生活を暗示させる。

誉めてばかりだと嘘臭くなってしまうので、難を言えば13歳に手紙のような文章力は無いと思うし、このレベルの発明ができないとは言わないけれど、不憫な境遇という理由付けがなされているとは言え、こういう考えや行動はしないと思う。いわゆる中二病を扱った小説かな? 
設定は『青の炎』のように高校生くらいの方がリアリティを感じられたのではないだろうか。
小学校出たてはまだまだウンコチンコギャグに反応するアフォー。確かに孤独とか死とか暗黒部分を考え始める年代だけど、まだまだ浅い。

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コメント

「13歳の文章力」は侮れないよー・・・宇都宮で、疎開中の尋常小学校の生徒が親に書いた葉書を読んだことがあるけど、AO入試でW大学に入った某女優よりまともじゃないかしら。読んでないからなんとも言えないけどね。
俺の13歳の頃の日記なんて読めたもんじゃない。

( ̄ー ̄)ニヤリなんだか私も読みたくなってきました。無念を晴らす、とか、心の闇が明らかになるとか、そそられるフレーズだわ。
サスペンスってこういうジャンルは上手に書かれていないと読めませんよね。  登場人物が今の息子ぐらいの年ならなおさら、。  久々にアマゾン、クリックしようかな。
お酒が残っていても一気に読み進んじゃった、くらい面白いなら、お酒を飲む事を忘れちゃうぐらい夢中で読めちゃうかもね、。( ̄ー ̄)ニヤリ

今朝、本屋大賞ということで作者インタビューをやってた。映画化されるんだね。

>イノ
昔の人だったら、文章力がありそうだね。
この小説の中では色々な人がコクるんだけど、文体がみんな同じで、13歳のコは先生のイメージをひきずったままだったのよ。
たぶん「目覚ましテレビ」で紹介されてから、ずっと気になってた本。
映画はTV放映まで待てると思う。

>山ちゃん
コメントで笑ってしまった。
うちの会社で3人が『告白』面白いと言っているので大丈夫だと思います。
まずはリンク先で立ち読みしてみてはいかが?

ただし、字はおもいきりヘタだった・・・。

昔の人の字は達筆過ぎて読めなかったりするよね。
大家の習字なんかも上手いのか、下手なのか…分からん。バランスが悪くても、一文字一文字丁寧に書いた字が好きだわ。

実は映画の主演者のヒット曲を飛ばした女優が苦手でして…映画を見てイメージが変われば良いのだけど。どう見ても親の七光りでデビュー当初から常に脚光を浴び、挫折も苦労も知らない世間知らずのお嬢様のイメージしか浮かばない。
鈴木京香とか松嶋菜々子とか小雪とかだったら良かったのに。清楚なイメージの内側から燃え盛る怨念をほとばしる女の恐ろしさを見せて欲し~
みんな外面に騙されて、ラストで「げげげっ」とのけぞるような感覚を味あわせて欲し~
と感じるような小説ですよ、山ちゃん。
きれいごとでは終わらせて欲しくないなぁ~果たして松たか子は子を無くした悲しみをリアリティをもって表現できるのだろうか???
波乱万丈な宮沢りえでも良かったかも、どうして松たか子なの(ToT)

えっ!、「げげげっ」っとのけぞるような感覚、、、いいですね~、読みきった後にお酒に走りそう( ̄ー ̄)ニヤリ
偶然、こちらで見てるNHKで湊さんのインタビューを見ました。  カレー煮てる合間に小説書いたりされるそうですね、。  そうね、主婦してると一日中何かしながらいろんなこと考えますからね、文章力がある人は得ね。  ふーん、松たか子、、、ダンブラウンの小説の映画化でトムハンクスで不満だったのと、同じかな。

鈴木京香に一票、まだ小説読んでませんが。

人の感じ方はそれぞれなので、あんまり期待させてしまっては申し訳ない…(^_^;)アマゾンのレビューで色々批判がありますが、私は素直に面白いと思いましたよ。
しかし、世界的に売れているダン・ブラウンの方が面白いでしょう(私は読んだ事ないけど)。
NHKで見て興味を持ったなら、読んでみてはいかが?私もそのインタビューが見たかったわ~

トム・ハンクスは良い役者。ただし頭は良さそうですが、キレるとは言い難く、行動的とも思いがたい、人の良い隣のおじさんってイメージ。
彼を起用したのは人気があるし若い女性との交流とか、アメリカの男性が共感しやすいのかも…ある意味インディ・ジョーンズとかスター・ウォーズとかダイ・ハードとかも男の憧れを具現化した映画ではないかな~
その点「ダ・ヴィンチ・コード」は小説が先に読まれてしまったからそれぞれイメージを持ってしまい、一般人っぽいトム・ハンクスとはかけ離れてしまったのかも…小説読んでないけどジョージ・クルーニーとかいかがでしょうか? ユアンにタイマンはれそう。

「告白」に戻って、釈由美子なんかもキレイな顔の内側に裏がありそうでいいかも。もう松たか子に決まったのが残念、先入観無しで見るよう努めるなきゃ~

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