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2010.01.11

■洲崎パラダイス 赤信号 [映画]

Image2052
洲崎パラダイス 赤信号』(1956)日本
 監督:川島雄三 原作:芝木好子
 出演:新珠三千代 三橋達也 轟夕起子 芦川いづみ

橋の上で途方に暮れる義治と蔦枝、所持金が底をつき、その夜の宿のあてもなかった。
洲崎の橋のたもとにある一杯飲み屋「千鳥」にたどり着いた二人は、店のおかみに世話になる。蔦枝は女中、義治はそばやの店員とそれぞれの道を歩みはじめるが…ドラマ

昭和33年(1958)4月に施行された売春防止法により閉鎖されてしまった、江東区深川・洲崎の遊郭の周辺で暮らす者達の人間模様。

義治はうだつがあがらず、別れを切り出すと「死んじまう!」と叫ぶダメ男。彼に愛想をつかして、神田の電気店主・落合について行ってしまう蔦枝。
「千鳥」のおかみ自身も10年前に亭主が蒸発し、ボート屋も営みながら女手一つで二人の男の子を育てていた。そこへフラリと戻って来た情け無い亭主に浮かれるお徳。
埋め立て(当時は塩浜まで)の土を運ぶ青年は洲崎にやって来たばかりの女の子の貞淑を守ろうと必死に貢ぎ、仕事先を探してあげていたが…

洲崎大門susaki paradice洲崎パラダイス」の橋の内と外、これは外側に暮らす庶民の交流がイキイキと描かれている。
主演の新珠三千代は涼しげな瞳で憂いを持ちながらも、しどけなく甘えるしぐさが愛らしい。
三橋達也は目の周辺がデビューした頃の郷ひろみを思わせたが、玉子の協力を得て自立し始めた時の風貌が違っていた。
女の子が清純派でみんな可愛く、登場人物の心変わりにはあきれるが、深刻な出来事があっても、全体的にお気楽な雰囲気が笑える肩肘張らない映画で面白かった。
満席の会場は年配者中心でほとんどが地元の方なのだろう、知っている場所にどよめき、懐かしさにささやき合い、終始笑い合うといった和やかな空気、同様に地域主催の『死の交差点』とは違った雰囲気だった。

オープニングで洲崎の橋の内側、赤線地帯「洲崎パラダイス」が映し出されるが、“遊郭”という言葉から格子の中から男性の着物を引っ張る女郎の姿をイメージしていたけれどちょっと違う(『インプリント ~ぼっけえ、きょうてえ~』の影響強し)。オランダの飾り窓の女とも違う。NYの夜の街とも大久保のホテル街とも違う。
TVドラマで見た事があるような、古い銀座や新宿のキャバレーの喧騒や戦後米軍にしなだれかかる娼婦達のような騒々しさが感じられ、売られて来た娘達というような悲惨なイメージは全然無い。

先日観たばかりのドキュメンタリー「街伝説:秋葉原」の補足にもなる、当時の秋葉原の風景が興味深い。
でも、一番驚いたのは華やかな洲崎、芝居小屋もあるほど当時はあんなに栄えていたのかと感心、往時を偲ばせる映画を見れて良かった。
今度は洲崎の内側を描いた『夜の女たち』も鑑賞してみたい。

Image2054昨日、『江東シネマフェスティバル』に行って来た。江東区にちなんだモノクロ映画を一気に上映する4日間。
会場の古石場文化センターではスチール写真の展示のみならず、パンフレット類の販売も行っていた。
行ってから知ったのだが、歴史ある町並みをまわるツアーもあったらしい…参加できなくて残念、来年に期待。

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