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2009.11.28

■ダイナー [小説 平山編]

Diner by Yumeaki Hirayama
平山夢明/著『ダイナー』(2009)ポプラ社

見知らぬ男女の運転手となったが為にトラブルに巻き込まれたカナコ、料理ができる事を理由に会員制のダイナーで働く事になった。
ボスの名はボンベロ、絶品の料理を作る名コック。そして相棒の名は菊千代、頼もしいヤツ。そこは殺し屋達が集う危険なダイナーだった…サスペンス/ドラマ

平山氏の久しぶりの長編なので、中古ではなく新刊を買った。手元に届いてから気がついたのだが、ポプラ社…児童書の出版社じゃなかった?!
この出版社は鬼畜な小説も扱うのかと思いつつ読み進めると、何だか今までと傾向が違う。
読み易いのは別として、グロテスクな描写もあるのだが、それよりも旨そうなハンバーガーのシズル感や義理や人情のような人間味がきわだって感じられる。

あだ名のような名前なので多国籍感が漂い、組織と書かれているがやくざというよりギャングを連想させ、“ノワール”とか“ハードボイルド”という言葉がシックリくる。
シン・オークボ、横浜、渋谷と地名も出てくるのだが、最後なんかどうしても『バグダッド・カフェ』が頭から離れず、回転草が転がる荒涼とした風景を想像してしまう。

一番気になったのが、登場人物の顔が浮かばないのだ。
身体つきに関する記述はあっても、顔形が今一つつかめなくて、顔の部分にモヤがかかった人々の半地下のさほど広く無い要塞のような店内における、彼らの過去に裏打ちされた特殊な群像劇。
そう、トラウマや罪悪感に捕らわれた愛すべき奇人変人達が織り成す風変わりな交流を描いている。
年齢も書かれていないので勝手に自分の中でイメージを作り上げて読んでいたのだが、肝心なカナコとボンベロの容貌が浮かばない。そういえば『メルキオールの惨劇』の12もモヤのままだったなぁ~

Diva Vodka解体シーン等はモヤッとしたままで良い(実際に見た事無いから分からないし)。しかし、後半のバトルシーンは興奮もので、準備段階から頭の中にイメージを構築しつつ丁寧に読んだ。
最後はもう“ファンタジー”と言っていいくらい。胸がキュンとするように切なく、心に火を灯すような希望を感じさせる読後感を与えてくれた。ぜひ、続編を!

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