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2009.03.15

■怪談実話系 [小説 平山編]

怪談実話系
「幽」編集部/編『怪談実話系-書き下ろし怪談文芸競作集』(2008)
 MF文庫ダ・ヴィンチ メディアファクトリー

雑誌「」によるホラー系作家10人の怪談話アンソロジー、虚実の境界領域である“実話系”、“実話”とは明言していないギリギリのところ。
日本の怪談だからベールがかかったようなモヤッとした雰囲気の恐怖レベル、何となくフィアーって感じの短編集。短い話なので残念な事に謎のままスッキリ終わらない。例えオチがあったとして、どうして? 何だったの? という疑問が残る。
でも、そのもやもやした余韻を漂わせたまま終わらせるのが日本的だと思うし、特に説明しなくても良い。だって実話かもしれないんだから、幽霊は事細かに解説はしてくれないよ。

京極夏彦「成人」
ずっと気にはなっていたのだが、初めて彼の小説を読んだ。
さすがに上手いねー、最初にくどくどと説明してから子供の作文を掲載するのだが、何を言いたいのか分からない。しかし、読み進めるうちに頭の中でイメージが形作られて来る。私の中では“ゆで卵”なのだが、登場するB君にとっては“特別な存在”なようだ。そう、ヴェルタース・オリジナルのように…違うって。
最初の読みにくさは“伏線”で、後になるほど話に厚みが増し、理解し納得できる。もっとこの先を知りたいと思わされ、はがゆさが残る話だった。

福澤徹三「見知らぬ女」
ごく普通の小説かと思わせておいて…これもまたはがゆい。

安曇潤平「顔なし地蔵」
正統派の怖い話。

小池壮彦「リナリアの咲く川のほとりで」
怪しげな事を言う方で、もしも知り合いだったら構えてしまうタイプと思い込んでいたが、小説の方は意外にもメランコリックで切なさが漂う、余韻が心地いい。
ミオとの出会いそして別れ、それは繊細な少年期の終わりだったのかもしれない。遠い過去へ思いを馳せる、リナリアを見かけるたびに…

木原浩勝「後を頼む」
旧家でありそうな話。平凡な人々が「こんな事が起きたらイヤだねー、由緒ある出自ではなくて良かった」と安心するような話。

平山夢明「顳顬 蔵出し」
う~む、さすがに平山氏。
「雨だれ」は怖いと言うより気持ちが悪い。そして、得体の知れないモノからリアクションがあるところが、他の怪談話と違う不気味さをかもし出している。後味が悪いと言うより、気味の悪さを引きずる読後感が不愉快で印象的、だから良い(自虐的かも…)。

岩井志麻子「美しく爛れた王子様と麗しく膿んだお姫様」
他の短編とは異なるサイコスリラー感覚の体験談。本当か嘘かは分からないけれど、真実も含まれているのでリアリティが感じられ、実際にあった話と考える方が楽しい。でも、当のご本人達もこれを読むかも…

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