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2007.05.08

■ぼっけえ、きょうてえ [小説]

ぼっけえ、きょうてえ
岩井 志麻子/著『ぼっけえ、きょうてえ』(1999)角川ホラー文庫

“ぼっけえ、きょうてえ”、岡山県の方言で“とても、怖い”という意。
何度か本屋で立ち読みしたが、方言が馴染めなくてなかなか購買意欲が湧かなかったが、“映画は本ほどの怖さが無い”とネットで見かけたので買って読んでみた。
面白い!
岡山弁だったら“ぼっけえ、おもれぇ”と言うのかな? ニュアンスが違うかも(笑)ページを飛ばしてでも、先を読みたくなる本だった。私にとって良い小説とはこういう本を指す。

4つの短編集。明治時代あたりを舞台とした、土着のオンドロドロしたお話。
どちらかと言うと悲しい女の業(ごう)、性(さが)、怨と言うか…男にとっては怖い事かも。日本の怪談話と言うよりサイコホラーだな、生きてるもん。
とっつきにくかった方言も、この小説の中ではおぞましさをやわらげる効果となっている。
あまりにリアルで生々しく、さすが歴史のある地方だと思う。おまけにあの津山がある所、ゾクゾク~
私にとってこの手の本は、中学の頃夢中になった横溝正史以来かも。
不穏な気配は罪悪感か妄想か、最後のには謎がいくつか残っていたので後を引く。

ぼっけえ、きょうてえ
醜い女郎が語る奇怪な寝物語。悲惨な運命に翻弄されながらも、卑屈にならずに全てを受け入れて生きているようで好感が持てるが…魔夜峰央の妖怪漫画を思い出す。
密告函
コレラが蔓延する寒村、その役場で働く平凡な男が夢を見た。夢だけで終われば良かったのに…
あまぞわい
町から漁村へ嫁いだユミ、排他的な人々に囲まれ孤独感を募らせてゆく。何より、男の身勝手が怖ろしい…
依って件の如し
凶事を予言する半人半牛、件(くだん)。わずか7歳のシズに訪れる過酷な現実、知らなければ良かったのに…


あんたも、最期はあまぞわいじゃ。
潮の満ち引きだけで生死が決まる。
男の気紛れで、女の生死が決まる。
怨めや。泣けや。

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コメント

ひえ~、
こういうのがよいのねー。

表題作を読んで止めました。

小学で江戸川乱歩、中学で横溝正史を読んでいた者としては、たまらん世界。低学年の時は小泉八雲、大人になってからは夢野久作、中井英夫なんかも読んでる。
「ぼっけえ、きょうてえ」は苦手な人が多いでしょう、覗いてはいけない人間の暗部(普段はもっとグロ小説読んでるから、これは怖くない方)。
でも、まだ本を持ってるなら「密告函」「あまぞわい」は夫婦の愛憎劇だから読んでみては?津軽三味線が聞こえてきそうよ。

おお、確かに、この手は、hello nicoさんのお好みかも、です。

これ表題作のみ読んだんですが、なんかタイプじゃないのでヤメました(笑
でもこの本の後の3つはオモシロそうですね。
機会があったら読んでみましょう。

夫婦の愛憎劇は興味があるなー。

残念ながら、ここにはなかった。
図書館祭りに寄付しちゃったのか、図書館から借りたのだったか。

晴薫さん、帰って来たのね。
>表題作のみ読んだ
ゆ.きりんの仲間がいた(笑)最初と最後は村八分モノだけど、中2編は、幽霊の気配がする思い込んだ男と女の話、暗いけどね。

>ゆ.きりん
趣味じゃないなら、わざわざ読むほどでは無いです。それより、ホラーを読むとは意外だね。私の本棚には恋愛モノは無いけど、段ボール箱になら数冊入ってる。

>意外だね
だから、先に進まなかった。

おどろおどろしいのはだめだけど、男女のどろどろは好きですね。

>男女のどろどろ
なら、「密告函」は大丈夫だったかも。“怨”だよ、ゾゾ~

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