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2006.07.21

■DZ(ディーズィー) [小説 小笠原編]

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小笠原 慧/著『DZ』(2000年)角川文庫

アメリカで凶弾に倒れた恋人を思い続ける医師・志度涼子は、重度心身障害児施設「近江愛育園」の狭い牢獄のような保護室から3年間も出られずにいた西村沙耶に出会う。
華奢で弱々しげな少女は衝動行為が激しく、涼子のボールペンを奪い大柄な看護士に襲いかかる。
自閉症の弟を持つ涼子は、誰もがさじを投げた一言もしゃべらない少女がきっと良くなると信じ、懸命に介助する。そこへ…医学SFミステリー。

あらすじを考えるに苦労した。
本当のあらすじを知りたい方は本の裏表紙を読むといい、私もそれに惹かれて買ったのだから(さんざん悩んだが)。
本当はこんな途中の出来事を書くのは反則なのかもしれないのだが、前半はベトナム、アメリカ、日本をまたがり、登場人物もバラバラでどういう話なのかつかみきれず、読むのに少々苦労した。
医学的な専門用語が頻出し、理解できずにスルーする事もしばしば。
いつも翻訳本ばかり読んでいるもんだから、日本の作家は小難しい漢字を使う事を忘れてた。理解は出来るのだが読み方が分からないまま。

面白くなってきたのが上記あらすじ部分から、ここからは一気に夜中まで。
頭に浮かぶのは「宿命」、そして「ターミネーター」(何故に?)
断片的な事柄が一つに結び付き、悲しき運命を背負う者達の話。

こんな偶然がある訳が無いと思うし、日本を舞台にされるとリアリティが感じられない。だってこんな事があったら、ワイドショーをしばらく独占してしまうような大事件である。
単調な毎日を過ごす私にとって、小説とは別世界へと連れて行ってくれる手段の一つ。
だからこそ、多少飛躍していても気にならない海外の小説ばかり読んでしまうのだが、日本のミステリーも素晴らしいと改めて思い出させられた。
丹念に書かれていて、納得できるような説明もなされ、読み応えがある。この小説にずっと漂う「悲哀感」、共感できるのも日本人ならではかもしれない。

実は角川文庫を2冊買うと必ずブックカバーがもらえるからこの本を買ってみたのだが、しばらくこの小説家に夢中になりそうだ。
小笠原 慧(けい)=精神科医・岡田 尊司(たかし)である。

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